745 青石鼻=海南市下津町大崎(和歌山県)石油基地のタンクがどうにかこうにか見えたものの…
見えない荒崎の、南につながるのが青石鼻である。下津町大崎の入江をつくるカギ状に折れ曲がった半島の西端に位置している。
この付近は、あちこちに石油の精製工場や貯油基地などがあるのだが、青石鼻の出っ張りも「和歌山石油大崎貯油基地」と、電子国土ポータルには表記がある。当然、ここも部外者の立ち入りはできないわけで、青石鼻には近づくことができない。
どうしてもといえば、前項でふれたように加茂郷駅で降りて、大崎行きのバスに乗るという方法がないわけではなさそうだ。海南市のバス路線は少なく、いささか頼りなげだが…。
大崎の集落から西に横たわる峠まで登れば、荒崎も見えるし、青石鼻もなんとか灯台まで見えるのではないか。
だが、そのコースを選べば、往復で一日仕事になってしまう。先を急ぐというわけではないにしても、ある程度は能率的なめぐり方も要求される旅の身空なので、ここは下津港の岸壁から、金山崎とあわせて遠望するのでよかろうと、そういう計画だった。
ところが、下津港にきてみると、防波堤と停泊中のタンカーの船体に遮られてしまって、青石鼻の確認ができない。
近くに高い展望の利く場所があればいいのだが、それもない。
ではと、最後の望みを託したのは、紀勢線の電車の車窓。線路が少し高いところを走っていれば、牛が首の間に見えるかも…。
だが、それもまたうまくいかない。
線路があまり高いところではなかったこと、牛の首の隙間がほとんどないくらい、あっという間だったこと。
それでも、なんとか石油タンクがあるところは、見えたのですがねえ。
この問題は、岬めぐりの徹底さ加減を、どう考えるかということに行き着くのである。
あくまで、岬めぐりというからには、ちゃんと現地を見てこないといかんのではないかというのもその通りだし、でんでんむし流なのだからそのめぐり方で充分なのだという割り切りもできる。
今回の和歌山シリーズでは、実はそういう自問自答の場面がいくつかあった。
で、とりあえずは、でんでんむし流でとにかく一周りして、そのうえでどうしてもここはもう一度やり直すというところを補っていく、ということにしようと思う。
▼国土地理院 「地理院地図」
34度7分49.20秒 135度7分19.77秒
近畿地方(2011/10/04 訪問)
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