567 双児崎=小浜市堅海(福井県)なんとなく湖北はやめていきなり若狭は小浜へ

福井県の岬は、そのほとんどが敦賀から西に偏っている。若狭といわれるこの地域では、大中小合わせて五つもの半島があり、そのうちの3つに4つもの原子力発電所がある。これだけ限定された狭い地域に、原発が集中しているところは、ほかにそうはない。岬もたくさんあるのだが、まず今回の最初は、小浜湾の双児崎。
その前に、今度の岬めぐりの計画は、琵琶湖から鯖街道を経て小浜へ、そこから舞鶴・宮津を通って、丹後半島の北端を再訪するというプランだった。朝一番のひかりで米原までやってきたが、そこでさっそくつまづいてしまった。接続を予定していた、北陸線の電車が土曜日ダイヤということで動いていない。そうだった、出発が土曜日になってしまったのだ。
長浜で次の電車までの時間を待って、湖北にさしかかったときには、すでに琵琶湖の岬めぐりで、バスもあるかないかわからないままで、なにもない淋しい駅で降りる気は、半分以上失せていた。
なんとなく、そんな流れができて、敦賀まできてしまった。当てがなかったわけではない。敦賀半島の東海岸は、前にバスで往復したことがあるが、岬めぐりは完結していない。西側にも、奥には原発があり、バスも通っているはずだ。
予定外ではあるが、もしも時刻がうまくあうようだったら、湖北の岬の代わりに、敦賀の原発めぐりでもよかった。
駅前(というより構内にくっついている)の観光案内所で聞くと、これが東路線も西路線も、どちらも次のバスまで何時間も待つことになる。それではやむを得ないので、また次の機会に譲ることにした。というのも、どの道、若狭岬めぐりは今回だけでは片が付かない。三方五湖などは、また改めてこなければならないことは、当初から織り込み済みだった。


小浜線に乗り小浜港の“フィッシャーマンズ・ワーフ”までやってきた。ここが、小浜の海の回遊コース、蘇洞門めぐり遊覧船の出発点なのだ。その名は、何十年も前にサンフランシスコで知ったが、その後日本の各地に、その名を名乗るところが急増した。
名前を借りてくればいいってもんじゃないだろう、と思うところが大半で、ここもその例に漏れない。



蘇洞門めぐりの遊覧船は、結構な乗客がいる。野尻湖とは大違いだが、そこでの学習を活かして、船の屋上デッキの手摺で身体を支えられる一角に立つ。野尻湖と違って、ここではかなりのスピードも揺れも予想される。
港を出ると、船はすぐに速度を上げ、舷側に白い飛沫を巻き上げながら、北西に進路を取る。


双児崎は湾の北東側にかぶさる久須夜ヶ岳(618メートル)の南に出っ張った仏谷という名のある突端で、その名の由来となった二つ(実際には三つ以上?あるようにも見える)の島をともなっている。
ここは、久須夜ヶ岳のある半島と、西隣の大飯の半島に囲まれた広い小浜湾のまだ中程である。昔から、航海に一区切りをつけ、小浜の港に入ってくる船には、重要な目印になってきたはずである。ここを回り込んで行けば小浜の湊はすぐそこで、その入江に入れば、西風も避けられる…。


▼国土地理院 「地理院地図」
35度31分16.85秒 135度43分3.08秒




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