読谷村にある座喜味城趾に寄ってもよかったのだが、ほかの岬にもできるだけ行きたいので、そのまま真栄田岬に向かう。しばらく走ると、すぐに恩納村に入る。タクシーは、海岸沿いの集落を繋ぎながら、どんどん走る。ぼろ車にしては結構なスピードを出している。道の脇には花が咲き乱れ、椰子の並木もある南国らしい演出のされたところもある道を北東へ行くと、真栄田岬だ。

ひさしぶりにここに来たらしい運転手さんが驚いている。真栄田岬の入口には、ゲート付の駐車場ができていたのだ。そのそばには赤い瓦に白いしっくいの屋根の建物があり、どうやらここは村の息のかかった施設のようだ。

ここ真栄田岬は、ダイビングスポットとして名高いところらしく、そのためにできたものらしいが、早朝のことでまだ開店していない。窓には、最近あまりテレビにでなくなったタレントがブログで紹介してブームになったというシーサーのチラシが張ってある。


こじんまりした園地を突き抜けると、すぐに小ぶりながらも雄大な岬の景色が目に飛び込んでくる。これも適当な高度もあって、なかなか美しい岬である。ほとんど岩だけでできている岬は、平べったいようにみえる。
お約束どおり海面に近い裾をえぐられた琉球石灰岩の出っ張りが、静かな青く透きとおった海に、二本対になって突き出している。なるほど、これはダイビングには絶好の適地なのだろう。そのための海岸に降りる階段が、岬の東側に設けられていて、その向こうには恩納村のリゾートホテルの白い建物が見える。

いちばん近いところにあるルネッサンスリゾートオキナワまで行って、そこから高速で那覇へ向けて下るリムジンバスに乗ることにする。
行ってみるとそこは昨夜泊まった残波岬ロイヤルホテルとは、まったく違う雰囲気のこのホテルである。そのプライベートビーチから真栄田岬を望むと、また岩の岬の形が変わっている。

ロビーで立ち働いている従業員は、房のないトルコ帽のような帽子に金ボタンの白い詰め襟を着ており、吹き抜けの天井のガラスを透して日が注ぐ拾い中庭兼ロビーには花や木が植えられ、その間には池があり、数羽のオウムが止まり木にのっかっている。

有名な万座毛という観光スポットを有する恩納村には、こんなホテルが7つも海岸沿いに展開しているのだ。
バスの時刻を待つ間ちょっとだけ、オキナワのリゾートホテルのムードを味わう。
▼国土地理院 「地理院地図」
26度26分42.15秒 127度46分16.74秒


ラベル:沖縄県
無責任にひなびた光景を期待するわけではありませんが、観光スポット(リゾート)というのは「作り物っぽい」ですなあ。
ラストの画像は「笑うワニの横顔」に見えました。じゃによって“鰐笑岬”なんてのはどうでせう?
ワニですかあ。うーん、なかなかの相続力ですな。