しかし、石垣島は南西諸島の島々を結ぶ連絡船のターミナルではあるが、島自体にはあまりたいした観光スポットはない。そのなかで、展望の良い岬のいくつかは、いくらかは島内観光の役に立っている。


屋良部崎は、はるかに西表島を望むことはあるものの、そんなポイントではない。確かに地図では堂々と印されている崎枝の半島の東端ではあるが、車で走っていると気がつかないうちに通り過ぎてしまう。道から少し離れているうえに、そこへ行くちゃんとした道がない。
細い踏み跡を、草を掻き分けて進むと、アダンの茂る急な下りになり、岩と砂浜の海岸に出るが、そこでも屋良部崎そのものは岩陰に隠れる位置になってしまい、このあたりがそうなんだということで誤魔化すしかない。ここも、ほんとうにその岬のそばまで行くには、船でもチャーターしないとだめなようだ。


ところが、引き返そうとしているところで人が降りてきた。こんなところで人にあうなんて…と思ったら、どうやらここらは島人には知られた素潜りのポイントであるらしい。そういえば、ぐるりをサンゴ礁で囲まれた石垣島にしては、この沖には白い波打ち際の線が見えない。白い波が打ち寄せているのは沖にあるはずのサンゴ礁ではなく、岬のすぐそばに押し寄せている。岸の岩が示すような岩礁の海が、すぐそこから深く落ち込んでいるのだろうか。
▼国土地理院 「地理院地図」
24度25分53.27秒 124度4分11.53秒

ラベル:沖縄県

