2008年03月21日

235 潮崎=南あわじ市灘仁頃(兵庫県)タマネギはきたが「沼島の春」はきたのか?

 朝から冷たい雨だった。この前の大分のときは台風だったし、どうもこのところ別な仕事のついでに足を延ばそうとすると、お天気がひどい。この季節、淡路島ではそれが観光用の名物ということになっているのだが、こんなお天気ではスイセンもナノハナもないものだ。
 ホテルから福良までは、送迎用のバスが運行していて、そこからはスイセン見物専用のバスもあるとホテルの人は教えてくれた。だが、それを1時間も待って乗って行こうとすると、岬めぐりにならない。せっかくの推薦だったが、スイセンはやめてタクシーで吹上浜に向かう。
 福良から小さな峠を越えると吹上町である。ここは、ホテルから見た、押登岬のちょうど裏側にあたる。
 あいにくの雨の中に煙っているが、この浜の東の端に、潮崎が突き出している。これが、淡路島最南端である。この海岸がなんとも美しい。いわゆる“碁石海岸”で、長い浜一面が砂よりも多い小石で覆われている。
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 この最後の写真は、載せないほうがよかったか。ごみも散らかっていて、せっかくの美しさを台無しにしている。だが、それが現実なのだ。
 潮崎の先端は、ポコンと飛び出した小山になっている。地図で見ると、この山の高いところが150メートルくらいなので、その先の海に浮かんでいるはずの最高点が110メートルくらいの沼島は、陰に隠れて見えない。
 「沼島の春」。そのフレーズに反応できる人は、もう少ないだろう。
 随分前になるが、テレビのやらせがまだ世間の関心を集めない時代、ある番組が嫁不足に悩む離島に花嫁候補を連れてきて、集団見合いをさせようという企画でけっこう話題になったことがある。その最初の舞台がここの沼島だった。
 雨からカメラを守るのに気をとられていて、海岸の小石を何粒か拾おうと思っていたことを忘れてしまった。
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 待っているタクシーの向こう一面がタマネギ畑なのだ。吹上町の名産である。いや、淡路島の南部では、ここに限らずかなりの作付面積があり、いまや島を代表する名産のひとつがタマネギ。
 タマネギといえば、島の東対岸の大阪は泉州が有名なのだが、実は淡路島のタマネギはその泉州から栽培技術が移入されたのである。
 泉州のタマネギは、いまのその見事な光景が目に焼き付いているくらいだが、とくに印象的なのが、畑のあちこちに点在して建つ収穫したタマネギを一時的に吊るして干す小屋であった。
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 この吹上でも、道の両脇にタマネギ小屋が並んでいたが、それらはもう使われてはいない。収穫されたタマネギは、すぐに冷蔵倉庫に移されるからである。
 翌日、帰る途中に通った南あわじ市の畑では、タマネギ畑(それに間違いないはずだが)に溝を掘り、そこに水を引いて栽培していた。まるでワサビ田のようであった。
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 そういえば、タマネギは乾燥を嫌う。昔、その根元に枯れ草などをかけていたことを思い出した。
 島の北のホテルでも南のホテルでも、鍋やサラダでいただいたが、淡路島のタマネギは、すばらしくおいしい。

▼国土地理院 「地理院地図」
34度11分22.82秒 134度43分48.46秒
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dendenmushi.gif近畿地方(2008/02/09 訪問)

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posted by でんでんむし at 07:29| Comment(0) | TrackBack(1) | 岬めぐり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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