201 大瀬崎=沼津市西浦江梨(静岡県)海水浴やダイビングでは有名な岬(2008ことしもよろしく)
南東からみる富士山の邪魔をしているような愛鷹山という山は、いくつかの山頂をもつ連山だが、そのいちばん南の標高1200メートル弱の山も愛鷹山という。ここまでが沼津市の北限で、南は戸田の先までが市域なので、田子の浦の続きの原から、狩野川が流れ込む駿河湾が東に食い込んだところまで、長い海岸線をもっている。この南の部分、大瀬崎とそれに並ぶいくつかの岬が、伊豆半島の岬めぐりでは、最後まで残っていた。
というのも、なにしろ交通の便がすこぶる悪い。何度かコースに入れようとしてみたが、どうしても無理だった。夏の海水浴シーズンには、連絡船もあるそうだが、それ以外そこへ行く唯一の交通機関であるバスは、早朝と夕方の日に2本しかない。でんでんむしのように電車とバスで歩こうという者にとっては、これはもう充分秘境である。それでは…というので、静岡からの帰りに沼津駅前のホテルで一泊し、翌朝6時40分に出るバスに乗ることにした。
数人の客を乗せ、井上靖の碑がある駅前から出たバスは、その途中のバス停でも次々客を拾いながら、414号線を南下して行く。けっこう乗っていた客も、江浦から口野あたりまででほとんど降りてしまった。
駿河湾内でまた小さな湾をなしている、江浦湾・内浦湾を過ぎると、今度は通学の小学生や中学生が乗ってきてまた降りる。細くくねった海沿いの道を、東に進んで行くとやがて目指す大瀬崎が見えてきた。



この日の富士山は、多少の雲をたなびかせてはいたが、これまた一幅の絵である。
「大瀬崎」は「おおせざき」と、まず普通に読んでしまい、疑問を持たないだろう。現に、コンピュータの辞書も固有名詞なのにそうとしか読んでいない。だが、ここは「おせざき」と読む。
この岬は、細く北に突き出し、先端部分はしゃもじのように丸くなっている。その一帯は大瀬神社の境内になっており、拝観料を払って中に入ると中央には割と大きな池がある。
「此の神池は岬角の極端に沿うて面積弐千余坪の霊池にして鏡の如く海辺に近く浪も打入る所なるも常に淡水湧出して潮の気聊かもなく大小の鮒鯉鯰等多数群棲す実に奇異と云はざるを得ず」(神社の解説から)
こんな海の中に突き出た岬に、淡水の池が沸いているというのは、樹齢1000年を超えるという天然記念物のビャクシン(これは、聞いたことがない知らないという人も多いだろうが、実はそこいらの垣根などによく使われているイブキの仲間である)の森とともに非常にめずらしい。



岬の付け根にあたるところに、数軒の民宿などの建物が固まっているだけで、いわゆる集落はない。これではバスもこないわけだ。民宿も、スキューバダイビングの客のために特化されているようだ。

もっといろいろ書かなければならないことがあるはずだが、もうぼつぼつ元日実業団駅伝が始まるので(そのあとは天皇杯サッカーを…)、とりあえず終わります。(いいかげんな)
とにかく、ことしもまた「岬めぐり」は延々と続きますので、よろしくお願いいたします。
▼国土地理院 「地理院地図」
35度1分46.34秒 138度47分16.21秒

東海地方(2007/12/05 訪問)
というのも、なにしろ交通の便がすこぶる悪い。何度かコースに入れようとしてみたが、どうしても無理だった。夏の海水浴シーズンには、連絡船もあるそうだが、それ以外そこへ行く唯一の交通機関であるバスは、早朝と夕方の日に2本しかない。でんでんむしのように電車とバスで歩こうという者にとっては、これはもう充分秘境である。それでは…というので、静岡からの帰りに沼津駅前のホテルで一泊し、翌朝6時40分に出るバスに乗ることにした。
数人の客を乗せ、井上靖の碑がある駅前から出たバスは、その途中のバス停でも次々客を拾いながら、414号線を南下して行く。けっこう乗っていた客も、江浦から口野あたりまででほとんど降りてしまった。
駿河湾内でまた小さな湾をなしている、江浦湾・内浦湾を過ぎると、今度は通学の小学生や中学生が乗ってきてまた降りる。細くくねった海沿いの道を、東に進んで行くとやがて目指す大瀬崎が見えてきた。



この日の富士山は、多少の雲をたなびかせてはいたが、これまた一幅の絵である。
「大瀬崎」は「おおせざき」と、まず普通に読んでしまい、疑問を持たないだろう。現に、コンピュータの辞書も固有名詞なのにそうとしか読んでいない。だが、ここは「おせざき」と読む。
この岬は、細く北に突き出し、先端部分はしゃもじのように丸くなっている。その一帯は大瀬神社の境内になっており、拝観料を払って中に入ると中央には割と大きな池がある。
「此の神池は岬角の極端に沿うて面積弐千余坪の霊池にして鏡の如く海辺に近く浪も打入る所なるも常に淡水湧出して潮の気聊かもなく大小の鮒鯉鯰等多数群棲す実に奇異と云はざるを得ず」(神社の解説から)
こんな海の中に突き出た岬に、淡水の池が沸いているというのは、樹齢1000年を超えるという天然記念物のビャクシン(これは、聞いたことがない知らないという人も多いだろうが、実はそこいらの垣根などによく使われているイブキの仲間である)の森とともに非常にめずらしい。



岬の付け根にあたるところに、数軒の民宿などの建物が固まっているだけで、いわゆる集落はない。これではバスもこないわけだ。民宿も、スキューバダイビングの客のために特化されているようだ。

もっといろいろ書かなければならないことがあるはずだが、もうぼつぼつ元日実業団駅伝が始まるので(そのあとは天皇杯サッカーを…)、とりあえず終わります。(いいかげんな)
とにかく、ことしもまた「岬めぐり」は延々と続きますので、よろしくお願いいたします。
▼国土地理院 「地理院地図」
35度1分46.34秒 138度47分16.21秒


この記事へのコメント
去年はかなりのハイペースでしたね。この調子だと、もう一年もすれば未踏岬がなくなっちゃう。どうかムリなく長く続けてください。今年も楽しみにしています。
明けまして、おめでとうございます、(・!・)
本年も、よろしくお願い申し上げます、┌|・.・|┐
みごとな、松越しの雄大な富士、満足いたしました。\(^。^)/
そう、無理なく長く…。それは心がけていきますよ。
今年もよろしくお願いいたします。
でんでんむしもたまにxml_xsl さんのリンクからダウンロードして、iTunesやiPodに入れたりしています。
今年もよろしくお願いいたします。
松越しの富士山うっとりしますね。
このお正月は、関東ではお天気がよくて、富士山も白く、輝いていました。ほんとうにいつどこでみても、うっとりします。
今年もよろしくお願いいたします。