131 稲取岬=賀茂郡東伊豆町稲取(静岡県)果たして起死回生は成るのか
稲取は、今では東伊豆町というらしい。何かの圧力によってぴょこんと押し出されたような出っ張りの上に町の中心が固まっている。伊豆急の電車は、そこを外れて少し海岸からは遠い高いところ走る。これもまた、東伊豆によくある地形と光景なのだが、駅前は斜面の途中にひっかかっているので、旅館やホテルがある中心部までは、坂道を降りていかなければならない。
どういうわけか、ここにも何度かきている。今回は、坂道を降りずに稲取高校のほうの高いところから、灯台をのせた稲取岬の全体を俯瞰してみることにした。歩いてもいい距離なのだが、雨が降り続くので、坂の途中でバスを待つ。土曜日とあって、駅前付近の人も多くなってきた。若い人のグループが同じバスを待っている。このバスで、山の上のほうにできているバイオパークへでも行くのだろうか。
高校のところで降りて、少し歩くと稲取岬が見える。だが、木や葛が茂っていて、道路からのいいポイントは限られていた。このあたりからなら、展望がきくかと思ったのだが、なかなか予想どうりにはいかない。
稲取の丸い岬の岸は、堤防やテトラポットで囲まれていて、旅館やホテルが海に面して並んでいる。温泉街はこの岬の裏側にもぐるりとある。しかし、ここもご多分に漏れず観光地としては、客が減少して苦しんでいるようだ。
そういえば、思い出した。数か月前にここ稲取発のニュースが話題になった。観光客が減少する一方の稲取を復活させるために、観光協会長か事務局長か何かの人材を全国から公募したところ、応募者が殺到した…というあれだ。確か、稲取だったよねえ、あれは。
さて、どんな人がどんな手腕を発揮することになるのか、その結果も楽しみだ。
港を仕切る堤防は、台風時などたまに事故もあるところで、ここにも釣りの好きな知人に誘われて行ったことがある。防波堤の釣りはあまり性に合わない。というか、釣り自体があまり性に合っていないのではないか、とも思える。それほど真剣に取り組んだことがなく、遊び半分ではなく“遊び7割”程度でしかやったことがないからだろう。
それでも、こどものころの釣りの思い出は、大漁なのである。
稲取の港からは大島航路もあるはずだ。目の前に見えている伊豆大島へは、まだ行ったことがない。ここも将来楽しみな岬めぐりが手付かずで残っている。
34度46分7.35秒 139度2分52.53秒


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