「こさ(ざ)き」ではなく「おざ(さ)き」と読ませたいらしいこの岬名が、前々項に続いてまた出てきた。 1262項の五十洲の小崎とこの皆月の小崎は、直線距離で2.3キロも離れていない。どういうわけで、こんな近距離で同じ名前の岬があるのか、その理由はわからない。が、五十洲の小崎にくらべれれば、皆月の小崎はずっとこじんまりしている。そのように…
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海岸線と皆月川沿いに民家が密集して軒を連ねる皆月(みなづき)は、五十洲(いぎす)よりはずっと大きな集落で、その北の端に小さな漁港がある。通ヶ鼻はその漁港の北西に突き出た細い岩の飛び出しである。 そこは南の小崎からも、五十洲の海岸からもずっと見えていたが、帰りのバスが出る夕方の時間まで間があり過ぎるほどあるので、小崎からの帰りの皆月から…
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「五十洲」と書いて「いぎす」と読ませるのもなかなかだが、門前町五十洲は小崎の岬の付け根にある集落で、北の皆月と繋がっている。なんにもない静かなところなので、バスは折り返してすぐに門前に引き返していく。 その折り返しのわずかな時間では、この周辺の岬をクリアできないので、どうしても次の便を待たなければならないことになるのだが、何しろ本数が…
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のと里山空港で路線バスが出る時間まで待つのは計画上うまくないので、出発の前日に乗合タクシーを予約していた。乗合タクシーは、方面別に数台があり、それが一列になって空港で待っていてくれる。乗るのは穴水経由門前町バス停まで。同じ門前町の町内なのに、岬の見える海岸までは行かないという。それも道理で、そこからまた15キロも山越えの細い道を北北西…
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今、能登半島の能登鉄道穴水駅と能登空港の待合室で、これを書き始めて(出だしの部分)いる。能登空港へ行くバスが出るまでまだ1時間ある。そのバスが予定どおり能登空港へ着いたとしても、それから飛行機の飛び立つまでは、さらに1時間以上ある。「のと里山空港」という名がある空港は、半島の中央部にあって、穴水町、輪島市、能登町にまたがる山の中である…
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そう、“潟(かた・がた)”とはなにかといえば、辞書などを引くと「ラグーン」というのがすぐに出てくるのだが、「新潟」の「潟」を想像するに、これではなんとなくピンとこない…。 信越本線の列車を降りた駅は「潟町」。ここならそれらしいイメージも…と、頭に入れた地図をなぞりながら道を探して行くと、駅から初めてその公園の看板を目にした。なにしろ、…
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曾良日記ではもっぱら「鉢崎」と書かれている米山には、「110 聖ヶ鼻」の項で訪問したときに降りていたのだが、今回は笠島からの列車に乗ったままで通過する。 「鉢崎」というのも「聖ヶ鼻」と同じ伝説に由来するものであろうが、昔はこの岬をも地域名と同じ鉢崎と称していた可能性も高い。前にも書いたように今ではその名は鉢崎神社と鉢崎郵便局にだけ継承…
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小さな漁港と夏には海水浴場になるこれまた小さな砂浜と弁天社が祀られた赤茶色の岩むき出しの笠島と防波堤があるだけのような静かな海岸である。 駅の裏手にも民家はあるが、笠島集落の主体は、ほとんどがその裏手の丘の上や斜面に固まっている。その丘は海岸までせり出しているので、平地はほとんどない。 東隣の青海川集落の場合には、谷根川という川が米山…
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2007/04の訪問時に、なぜ田塚鼻だけ項目がなかったかといえば、聖ヶ鼻から米山駅まで戻って、そこから乗った信越本線の上りが、上輪の集落からすぐに長いトンネルに入ってしまったからだろう。聖ヶ鼻の米山第一トンネルに続いて、米山第二トンネルという1.5キロ近い暗闇を走る。笠島を出てすぐまたトンネルで、この辺りはトンネルが続く。 田塚鼻は北…
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新潟県柏崎市の岬は、2007年の春に一度やってきて、そのときの記録は、以下のような項目にまとめていた。 110 聖ヶ鼻=米山崎(新潟県)飛べよ鉄鉢!鳴れよ鳴神! 111 鷗ヶ鼻=恋人岬(新潟県)鍵を掛けられる愛などないけれど… 112 番神岬=番神堂・柏崎(新潟県)神も仏もかなわない 113 観音岬=椎谷・柏崎(新潟県)原発を超えて …
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椎谷の峠から南西方向には、柏崎市の海岸線がゆるい弓なりになって続いている。雨にけぶる数本の煙突は、東電の柏崎刈羽原子力発電所であり、いちばん遠くの岬は米山の聖ヶ鼻である。 ここからそこまでは直線距離で24キロ先になり、合併で大幅に増えた柏崎市の海岸線は、観音岬の北東の出雲崎町との境界線から、聖ヶ鼻の南西にある上越市との境界線まで、お…
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椎谷の観音岬をまた新たな項目で取りあげようとしているのは、前回の訪問時に折り返しのバスに乗るため灯台に向かう道の途中で引き返してしまっていたからである。 再挑戦の今回は、前回のように柏崎からではなく、出雲崎からのバスに乗ってきた。この路線は前回きたときにはなかったルートで、それも観音岬の下を突き抜ける「椎谷岬トンネル」ができてから、出…
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井鼻は、確かに地理院地図にもあるが、それは実は岬表記としてではなく、地域の大字名としてである。それをなぜ一項目にしたのかといえば、獅子ヶ鼻から南へは、椎谷の観音岬まで約33キロの海岸線に岬がひとつもないからである。寺泊岬も井鼻も、ムリヤリポイントに追加して、なんとかこの日本海沿岸の輪郭を描いておきたい、というつもりである。 それにここ…
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弥彦・燕三条・分水付近から行くのが、獅子ヶ鼻への最短距離だと思ったのは大間違いで、結局長岡まで戻って、翌日の早朝長岡駅前を出るバスに乗ってくることになった。それには、分水付近がちょうど新潟市と長岡市の境界線になっていることも、関係があるのかも知れない。 長岡駅前もビジネスホテルがたくさん軒を連ねているところをみると、ここが越後のあちこ…
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獅子ヶ鼻という岬とは、よほど縁がないらしい。最初には角田岬から岩室を経て花立のほうから行こうとしたが果たせなかった。その後も、新潟への計画を考えるつど、弥彦山の日本海側にあるこの岬へ行くか、あるいは見えるところまで…と検討して、いつも達成できずにいた。 そのひとつの原因は、JR越後線をはじめ、寺泊から分水周辺の交通事情が、おそろしく悪…
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